90年代後期、アメリカ国内においてemoという新たな音楽カテゴリを一般的に認知されるきっかけを作ったjimmy eat world(ジミーイートワールド)。
今や押しも押されもせぬシーンを代表するバンドとなった彼らが、2016年10月に結成20周年(厳密には結成23年目)を記念した通産9作品目となるニューアルバム「Integrity Blues」をリリースします。
こちらの記事で投稿していますamerican footballと同様に、日本国内においても影響力は非常に強く、多くのミュージシャンやリスナー達からリスペクトされています。
逆に日本のアンダーグラウンドシーンにおいてジミーイートワールドの存在を知らないバンドマンの方が珍しいのではないでしょうか。(決して嫌味のつもりではありません。)
云わばエモのバイブル的ツール。
まさに青春。
これまで野外フェス フジロックへの参加や、単独公演などを含め、ちょいちょい来日をしては日本のファンを喜ばせてくれているマメさ。モテ男の条件を兼ね備えています。
メジャーデビュー当初、メディアの露出は控え、地道なライブ活動の積み重ね。
そして、偶発的なのか意図して作られているのか(多分両方)質の良い音楽を提供し続けた結果、商業的にも成功している彼らの新譜はどの様なシナリオを展開してくれるのでしょうか。
新作「Integrity Blues」について
リリース日は2016年10月21日、国内盤は同年10月26日の予定となっており収録曲11トラックの他、ボーナストラックが収録される見込みとなっています。
フロントマン ジム・アドキンスは今作のテーマについて「プログレス=人間は常に進歩の過程にあるもの」と語っています。
CD価格は国内盤2200円(税抜)
発売に先駆け、収録曲「Get Right」
、「Sure And Certain」のリリックビデオが公開されていますが、再生数は既に2曲合わせて60万回程。
多くのファンの期待が伺えます。
jimmy eat world(ジミーイートワールド)とは
1993年、アメリカはアリゾナ州の小さな町メサにてジムアドキンス(Vo、g)、ザックリンド(Dr)、トムリントン(g、Vo)、ミッチーポーター(b)の4人で結成されます。
結成当初はメタリカのカバーをしており、ザックのガレージが練習場所となっていました。
当時、特にプロを目指していたワケでもなく、楽しむ事を最優先に音を鳴らしていた4人は7インチep「One, Two, Three, Four」をリリースしますが、何とこの作品がきっかけとなり、メジャーレーベルとの契約へ繋がります。
尚、ミッチーポータは1995年にメジャーレーベルとの契約直前に脱退しており、後任としてイケメンのリックバーチが加入しています。
楽曲製作についは、ジムアドキンスが持ちこんでくるアイディアを基にバンド全体で構築していくスタイルが主となっています。
当時、エモの先駆者としてインディーズシーンではsunny day real estate(サニー・デイ・リアル・エステイト)が広く認知されていました。
ジミーイートワールドにおいては結成から1stアルバムまでは、どちらかというとメロディックパンクのテイストが前面に出ていた楽曲群が割合を占めており、2ndアルバムまではリードボーカルもジムアドキンスではなく、トムリントンがメインでした。
1stアルバムリリース以降、sunny day real estateなどを含めたエモと云う分野にインスパイアされた彼らはそれまでの音楽性から徐々にシフトしていくことになります。
そして未だに語り継がれる名作の3rdアルバム「Clarity」がリリースされ、以前までは、メディアが作り出したエモという単語だけが確かな定義付けのないまま独り歩きをしていましたが、その確かな音楽性と珠玉の名曲達と共にアメリカ国内メジャーシーンにおいて認知される事になりました。
しかし、「Clarity」という傑作を作り上げたにも関わらず、その後所属していたレーベル「Capitol」との契約が満了。
実質、所属レーベルのない宙ぶらりんの状態でしたが、それでも彼らは4thアルバム「Breed American」の製作を開始します。
その後新たに「Dream Works」と契約を結び、無事リリースへと漕ぎつけた4作目が空前の大ヒット。
アルバムはプラチナムを受賞し、収録曲からシングルカットされた「the middle」はビルボードチャート5位を記録しています。
ちなみにこの頃、バンドスタッフのローディーは「at the drive in」でギターテクを請け負っていたヘンリー。
その後も国内外問わず多くのライブ活動を順調に展開し、これまでに発表したスタジオアルバムは8枚、そして9枚目の「Integrity Blues」が2016年10月21日にリリースされます。
ディスコグラフィー
おすすめ3選
1.Table For Glasses
2.lucky denver mint
3.just watch the fire works
感想
ジミーイートワールドの魅力。
メンバー間の仲が非常に良いこと。笑
20年活動している中、メンバーチェンジは一度のみという安定感です。やはり音楽を続ける上でも人間関係は重要となるポイントではないでしょうか。^ ^
そして、やっぱり楽曲がいいですね。大好きです。個人的には4作目の「Breed American」までの流れが特に好んで聴いてますが、ベスト・オブ・ジミーはやはり3作目の「Clarity(クラリティ)」でしょうか。
やや荒削りな部分を感じながらも、楽曲の完成度やエモ純度の高さが心に響いてきます。
あまりに好きすぎておすすめ3選が全て「Clarity」収録の楽曲になってしまいました。
「Clarity」冒頭曲、「Table For Glasses」のストリングスで始まるイントロからサビに掛けて徐々に上がっていく感覚。
2声を巧みに掛け合わせ、サビで一気に感情を爆発させているサマは正にemoの極み。最高の一曲です。
(私だけかもしれませんが、サビの唄い方と声がミスチルの桜井さんぽく聞こえてしまう瞬間が多々あります。)
「just watch the fire works」のサビのリリック「もう一度、花火を見ようって約束したよね...」。
切ない1曲。
メロも良過ぎなんですが、リリックもemo過ぎて毎年、夏の花火大会の時期になるとなぜか必ず聴いてしまい、都度自分にとっての大切な人を毎回思い浮かべてしまいます。
人間の感情へ訴えかけてくる楽曲を作り続けている魅力たっぷりのjimmy eat world。
感覚的な部分というか雰囲気というか、妙に日本人ぽさを感じる時があり、バンドマンだけではなく、洋楽が苦手だよって方やこの手の音楽を聴いた事がない方にも実はおすすめできるバンドでもあります。
これからも聴き続けるであろうし、応援していたいアーティスト。
以上、最後までお付き合い下さって誠にありがとうございました。
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