青森県弘前市出身の4人組が創りだしたlocal sound style(ローカルサウンドスタイル)というバンド。
彼らが織りなすサウンドとメロディはどこまでも果てしない蒼さと煌びやかで美しい。
時には青いメロディが故の日常のやるせなさや、心の葛藤からくる愁訴感すら漂わせ、愛しさも切なさも全てをひっくるめた飾らないエモさが響いてくる楽曲ばかりではないでしょうか。
2011年6月に活動休止を宣言するも、先日、8年ぶりに復活の合図をオフィシャル上でアナウンスしていました。
思えば筆者は2005年にリリースされたのout of colorが収録された1st epで知るきっかけになりますが。
その後、あっという間にインディーズシーンの中でも大きな存在となっていき、ただ「すごいなぁ」と圧倒されつつも陰ながら応援していました。
jimmy eat worldやget up kidsを彷彿とさせるいわゆるemo直系のサウンドを巧みに落とし込んだ音楽性は、やはり当時の中では群を抜い輝きを放っていたように見受けられます。
近年良くみるドメスティックなバンドではなく、あくまで海外アーティストからの影響が強い、しかしただの真似ごとではなくオリジナリティに溢れている為、コアなリスナーだけではなく、その特徴でもある綺麗でストレートなメロディは案外メジャー志向の女子達も巻き込んで、多くのファンを魅了していたといえます。(今も)
プロフィール
2004年青森出身の4人が都内で出逢い結成。
2005年に1stepをリリース。その後2011年の活動休止までに3枚の単独ep、2枚のフルアルバムを発表。
その他レーベルメイトであるholidays of seventeenとスプリットをリリースしたり幾つかのオムニバスCDにも参加していました。
作品のプロデューサーにはweezerの作品を手掛けたクリス・ショウ(スプリット)やget up kidsの作品でもしられるed rose(1stアルバム)を迎えていたりと、音楽制作においては海外志向のコアなリスナーも唸らせる程の妥協なき追求をしていたのではないでしょうか。
これらはグッドメロディ、スケール感のあるバンドサウンドにも繋がっており 、リアルな音像が形となってバンドから発信されていました。
ライブ活動においてロッキンオン、カウントダウンジャパン、rush ball、arabaki rock fesなど多くのファンが集まるフェスでも堂々たるステージを展開しており、他にもhiatusのツアーに参加したり、oceanlaneと共演していたり、海外バンドdaphine loves derbyのジャパンツアーに指名されたりと。
リスナーだけではなく、卓越したセンスが持ち味のかっこいいアーティスト達からも注目されていたかと。(いや、今も輝いてます)
1st、2ndのアルバムを聞き比べると楽曲の雰囲気がよい意味で印象がガラッと変化しており、それまでの海外emoバンドのような粒の荒い乾いたバンドサウンドからはシフトチェンジ、美しいメロディはより一層洗礼され、それに見合った(伴った)形で各楽器のサウンドクオリティも大きな変貌を遂げています。
荒関氏の声質やボーカルラインの輝きはバンドの大きな魅力である事には間違いありませんが、黒瀧氏と後藤氏のサイドボーカル(時にリードボーカルも)、コーラスワークにおけるセンスの高さも楽曲の広がりに大きく貢献しているのではないかと。
リスナーが聴いていて気持ちが高揚するポイントを押さえた楽曲の完成度の高さはどれも必聴。
ライブでの再現性も眼(耳)を見張るものがあります。
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メンバー
荒関 将寛:vocal & guitar
後藤 裕亮:guitar
黒瀧 孝之:bass
齋藤 康輔:drums
活動休止後、断続的に音楽活動を続けていたのはギターの後藤氏。
元ビークルのヒダカ氏が結成したthe starbemsのギタリストとして一時在籍していたり、その他、ドラム齋藤 氏とyou you you all the same(既に解散)やmira(マイラ)などで活動を展開しています。(他にもサポートギタリストとしても幾つかのバンドに。。)
おすすめ曲5選
EVERYDAY MEANS ALL
Carry On
STARTING OVER
Stand Up For Your Rights
out of color
編集後記(まとめ)
音楽は嘘をつかない。作り手は感情を何かのフィルターを通したつもりでも、リスナーにはダイレクトに伝わってきますし、それが醍醐味でもあるのではないでしょうか。
心を揺さぶられたり、なんだか懐かしい気持ちになったりとlocal sound styleの楽曲には沢山の可能性を感じられ、気持ちが疲弊しきって音楽を聴きたくない時でも、彼らの音はそんな気持ちを浄化し、真っすぐに響いてきます。
そこには人間特有のずる賢いかけひきや、負の感情なんて微塵も感じられない。ただただ真っすぐに。
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以上、最後までお付き合い下さって誠にありがとうございました。
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