ウール素材の温かみを基調としたラウンジリザードのおすすめスラックス

近年、繊維技術の進歩によって洋服業界においてデザインの良さと対等に求められる実用的な側面。
セットアップスーツという枠に着目してもその流れに乗って、従来に比べるとポリウレタンやナイロン、東レのポリエステルなど最先端な高機能素材を配合して、ストレッチを効かせては動きやすさに特化した製品が数多く市場を埋め尽くしているように見受けられます。
私にとっては、デイリーアイテムとして使い易い事から大いにありがたい流れではあるのですが。
それでもどんなに技術が進んでも良いモノはいい、この先も消える事はなく数年後にはまたトレンドの波を迎える時期がやってくると考えておりまして。

今回取り上げたいのは当ブログではお馴染みのlounge Lizard（ラウンジリザード）が過去にリリースしていたスラックスについて。

・温かみのある質感
・生地表面のツヤ
・ウールならではの履き心地

それでは以下。

商品詳細

ブランド：lounge Lizard（ラウンジリザード）
品番：6911
品名：SUPER 100’s 2タック スラックス
サイズ：1
色：黒
価格：24200円（税込み）
※2018年AWのコレクションです。

アパレル業界にとって痛手とも言えるウール素材、材料原価の高騰は洋服を作る上で大きなネックとなるネガティブ要素であり中間層のブランド市場では代表的なカノニコ、ロロピアーナ、ゼニア、カルロ・バルベラなどを用いたセットアップアイテムを見掛ける機会がすっかり少なくなりました。
（スーツメーカーは除く）
それでもラウンジはブランドにとって名作の一つと言えるウール素材のセットアップを拘りを持ってリリースしていた印象があります。

丁寧に作り込まれたスラックス

こちらのスラックス、ブランドらしいスリムシルエットを全面に押し出した作品ではなく、ゆったりとしたパターンが特徴の一品です。
それでも足先に向けたテーパー、各部のシルエット、サイジングに統一感があり非常に高いレベルで作られたスラックスではないでしょうか。

上質なウールを3本撚りで仕上げているので弾力や耐久性に優れている実用的な側面、
シルエットを崩す事なくこの柔らかい履き心地はウールでストレッチ素材を表現した作り手の工夫が垣間見えます。
これらの特徴からデイリーに履き回しやすいスラックスではありますが、素材特有の美しさも感じられる一品でもありますのでここぞというシーンでも存分に活躍するのではないでしょうか。
テーラーリングを得意とするラウンジのスラックスはシーズン毎に進化が感じら、何よりウール素材ならではの佇まいはやはり安心感がありますね。

ちなみに筆者の中では歴代トップ10に入る、名作の一つです。
生地にはsuper100sのウールが使われており、ロロピアーナと比べて生地表面の粒の粗さは大きめですが、それでもきめ細かく丁寧に整えて織り込まれているので品格、雰囲気のあるスラックスである事には間違いありません。控えめな艶感と共におすすめの一品です。

原毛の良さ

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