サッカーと人間教育。プロにはなれなかったけど、得たもの。

今年も新年の始まりを告げる一大イベント「初蹴り」が開催されました。

私はかの有名な黄金世代(代表的なのは小野伸二氏、稲本潤一氏、高原直泰氏などなど)と称されていた人達の傍らで10代の頃、サッカーに明け暮れていました。

傍らといっても、あくまで同世代であっただけで、直接的な接点はなし!!

それでも小学校を卒業してからは某Jリーグ下部組織のクラブチームに所属し、指導者、環境、そして掛け替えのない仲間達に恵まれお金では買えない素晴らしい経験をさせて頂きました。(結局プロになる事は出来ませんでしたが)

これらを通じて得たモノは、社会人になった今でも自らを形成する上での貴重な財産となっており、メンタル面においては特に強い励みとなっています。

そんな青春時代の苦楽を共にした仲間達が年始になると千葉県内、某大学のサッカーグランドに集うのでした。

初蹴りの目的と魅力

サッカーを通じて、その年の始まりを祝う行事です。

実際に参加者同士で試合もしますし(勿論怪我をしない程度に)、他のチームや高等学校の初蹴りも含め例に挙げますと、所属していたOBの方々がこぞって参加される場合もありますので、中には現役のJリーガーの面々もいらっしゃり、子供達からすれば、またとない貴重な機会となり、OBの方々にとっては、久々に再会する仲間たちとの良いコミュニケーションの場になっているのではないでしょうか。

ただ、私の所属していた某チームに至っては、今年からはコーチの提案によりチームに所属していた関係者(選手)のみが参加できる形式となりました。
(まぁ色々と大人の事情がありまして。関係者のご家族以外に人を連れてくるとキリがない。)

初蹴りに参加して感じた良いこと

現在、様々な場で活躍している当時の仲間達と会話が出来ることでしょうか。

皆、それぞれの生活があり全員が参加出来ているわけではありませんが、

元々、プロになる事を目的として出逢ったライバル達が時を越えて、今現在は良い距離感での付き合いが出来ています。

初蹴りの年によっては15年~20年ぶりに再会する面々もちらほら。

それでも、不思議とすぐに打ち解け当時の感覚で接していたように会話が弾みます。

逆に言えば私は、途中でプロを志す事を自ら放棄したのですが、それでも当時の仲間達は、隔たりなく接してくれたりいじってくれたり。

これらも含め今だから言える事としては、サッカーは本当にすごいスポーツだなぁと。

普段の日常の中で、出逢う事のできない様な連中です。

リスペクト!!

当時の仲間達の現在

・プロサッカー選手を経て、チームスタッフや指導者へ

・芸能プロダクションのスタッフ

・普通の会社員

・学校の先生

・居酒屋経営

・トラックの運転手

・ミュージシャン

などなど。

やはりプロへの登竜門はいつの時代もせまく、皆それぞれの人生をおくっていますが、

プロを経て指導者になった人も居れば、大学に通い指導者の道へ転進していった仲間達もいます。

当時のコーチ達は今も尚、プロのチームスタッフであり、たまにオフィシャルよりも先に情報を知る事ができたりもします。笑

サッカーをやっていて(クラブチームに所属して)良かったこと

当時、私は小学校を卒業したら地元の学校の部活に所属するつもりでした。

それは一つの手段ではありますが、セレクションを受験して早くからJチームの下部組織に所属する事はプロへの近道でもあります。

当時の恩師の提案もありプレイする上で上下関係のない世界(対等)、私はクラブチームに進む事を決意しました。

様々な地域からトップレベルの選手が集まってきますし、練習環境、練習内容、指導においても一流です。

さらにその中でレギュラーとして試合に出続けると云うことは、とても至難な事で、時に涙が出るほど辛い事もありますが、総括すると、チームに所属しているからこその限られた選手達にしか味わう事のできない経験ではないでしょうか。

10代という多感な時期にこのような経験が出来るのはクラブチームならでは。

学校の授業が終わったら電車に乗って、練習場所へ。平日の練習はいつも夜でした。

結果として私が得たものは「継続する事の大切さと逆境を跳ね除けるメンタリティ。」

この精神は普段の生活においても、いざと云うときの自分のモチベーションになっています。

何より当時のチームメイトとの繋がりは貴重な財産ではないでしょうか。

皆に感謝です。

プロフェッショナルとしての意識付け

クラブチームではプレイ面だけではなく、人としての立ち振る舞い、礼儀作法も教えて下さいました。

例えば、下部組織とはいえ所属している以上は、Jチームの看板を背負っているわけですから、公共機関など移動中にはジャージやユニフォームを着用しない。

当時は、はぁ?って感じでしたが、だんだんとその意味と大切さを理解する事ができました。

サッカーは観る事も練習ですから、トップ(プロ)チームの試合は練習の一貫として、観戦していました。

所属している間、自らのサッカースタイルにおいて嬉しいと感じた事、満足した事は正直ほとんどなかったかもしれません。

常に目の前には大きな壁が立ちはだかっており、それを乗り越えるために、自分は何をすればいいのか?

自分に足りないものを書き出しては、それに立ち向かう日々。

試合の流れの(練習中でも)中での自分のプレイ全てにおいても、自問自答を繰り返していました。

この局面での自分の判断は正しかったのだろうか?

薦められてはじめたサッカーノートには、疑問、葛藤、反省など感じた事や自分の考えを多く書き込んでいた記憶があります。(サッカーノートを作るのは非常に効果的です)

他にも多々あるのですが。。。

毎日、毎日、サッカーの事ばかりを考えていました。

ただ、一つ言える事は、結局自分次第。乗り越える、乗り越えない。

続ける、続けない。

自然とこれらの思考や行動が、普段の学校生活では学べない事、味わえない経験となって心身共に成長させてくれるのではないでしょうか。

こう振り返ってみると音楽と通ずるものがありますね。

まとめ(プロを目指す親御様へ)

もし、何かご縁があってこちらのコンテンツを拝見して下さっているのであれば、当たり前の事かもしれませんが、以下ご参考になれば幸いです。

割と子供以上に親御様が熱心に応援されているのを拝見する機会もありますが、一番重要なのは「子供自身がどうしたいか、どうなりたいのか」であること。

本当にプロを目指したいのであれば、小学生の内から、ハイレベルな環境で指導を受ける事がベストな選択です。
(同じ練習内容でも、土のグランドと整備の行き届いた芝(人工芝)のグランドでは上達に差がでます)

年々、国内のサッカー水準、レベルも目を見張る程上がってきており、上記の選択が早いほど可能性が高くなります。

サッカー選手としての一生の技術を習得するための下地作りに最適なのはプレゴールデンエイジ(9歳まで)、遅くともゴールデンエイジ(10歳~12歳)までには、最良の環境を用意してあげた方が賢明です。

私はポスト・ゴールデンエイジ(13歳以降)で基礎的な訓練をやり始めたため、とても苦労しました。

そして、一度チームにわが子を預けたなら、どんな時でも監督や指導者に口出しをしないこと。

所属している監督やコーチ、チームスタッフの判断は絶対であり、常に平等にプレイヤー達を見ています。(会社の組織以上に)

なので、気持ちは解りますが、もし、一度我が子を委ねたのであれば、どんな結果であろうとも影ながら応援してあげて下さい。

望んだ道が待ち受けていなくとも、10年後、20年後、本人にとってはかけがえのない財産となって多くのモノが返ってきます。

以上、最後までお読み下さって誠に有難うございました。

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