大好きな父へ

いつも優しかった大好きな父へ。

2015年11月26日午前2時56分。

この日の事、そして最後の一か月をオレはいつまでも忘れないよ。

本当にありがとう。いっぱい、いっぱいありがとう。
父の思い通りの生き方をして来なかったオレを最後の最後まで愛してくれてありがとう。

もっと一緒にお酒呑んだり、色々な話をしておけばよかったな。

オレが昇進しても、喜ぶよりも先になぜか心配してくれたね。無理するなよって。ありがとう。
自分が一番辛い筈なのに最後まで心配してくれていたね。

本当にありがとう。

でも大丈夫だよ。オレ。大丈夫だから。
もう心配しないでね。

生きてると解らない事が多すぎて、そんな時、どうしても会いたくなるんだ。声だけでもいいからって。

でもさ、幾ら調べても方法が見つからなくって。
誰かが「そういう時は目を閉じてごらん」って教えてくれたんだけど、何て事ない。何も聞こえてこねーよって思ってたら、父が以前くれた手紙の事を思いだしたよ。

2011年3月10日。最初の手術だったよね?

その数日前、フラっとオレの部屋へ。
手術当日の朝気づいたんだけど、オレのギターケースのポケットに手紙が入ってたよ。
何も言わないで帰ってったと思ったらそんなカッコいい事をしてくれてたんだね。

その手紙で初めてオレに愛の尊さを教えてくれたね。
何かとても恥ずかしいかったけど、真面目に教えてくれたよね。

「生涯、一人の人を愛すると云う事。

生きているというよりも自分自身が生かされていると云う事。

世の中、いろんな形の愛があって、いろんな愛で溢れ返っていて、

愛とはそれだけ尊いと云う事。」

そして、最後の数日前、声を発する事すら出来なくなっていたのに、将来への漠然とした不安に駆られていたオレと兄にカスれた声で、

「どうにかなるさ^_^」って。

本当にありがとう。オレはこれから力強く歩いていくよ。

言葉だけではなく、オレ達家族の事を心配して、形として多くの物を残してくれたね。
ありがとう。でも、頼るつもりはないよ。オレもいい歳だし。
だから、、、だからオレ達はそれをずっと守っていくよ。

そして、自分に子供が出来た時には父がオレを愛してくれた様に我が子を愛するよ。
父のDNAをしっかり受け継いでるからね。
いつまでもオレん中に父は居るからね。
空からオレ達家族の事を見守っていてね。

もしも、この先、何かに迷った時には、柔らかい光でオレの事を導いてくれると嬉しいな。

じゃあまたね。いつもニコニコ優しかったお父さん^_^



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